人や車両の通行を誘導する交通誘導員
交通誘導員の仕事
介護職やホテルのフロントスタッフなどと同様に、交通誘導員も派遣の夜勤として働けます。交通誘導員の勤務先といえば、建設工事現場や道路工事現場、商業施設周辺、大型イベント会場などですが、夜勤の場合は道路工事現場がほとんどです。主な仕事内容は、道路工事に伴い一時的に片側通行や通行止めとなる現場において、一般車両と工事車両が安全かつ円滑に移動できるよう誘導すること。また、歩行者の安全確保も行います。
どんな人に向いているのか
交通誘導員に向いているのは、体力的に問題がない人です。夜勤で昼夜の生活リズムが崩れやすく、立ち仕事であるため、それらを乗り越えられるくらいの体力があれば活躍できるでしょう。また、交通誘導をする際には、事前研修やこれまでの自身の経験ではなかったイレギュラーな事態が発生することもあります。交通誘導員に求められるのは、想定外の事態で瞬時に状況を把握し、冷静かつ適切な判断をすることです。落ち着いて行動できる人は、適性があるといえます。そして、車両同士が道路ですれ違えるかを感覚的に分かる人、いわゆる車体感覚を持ち合わせた人も交通誘導員に向いているでしょう。
働く前に覚えること
勤務する前には、いくつか覚えておかなければならないことがあります。たとえば、一般車両と工事車両へ送る合図や、現場で一緒に働く交通誘導員へ送る合図などです。現場によっては、無線機を使用することもあり、事前の初期研修で確実にマスターしておく必要があります。また、現場で慌てないためにも、誘導灯や警笛といったアイテムも事前に使い方を確認しておくことが大切です。
働く時間帯
勤務時間は、夜8時から朝5時までが一般的です。時間だけでみると、日中と同じく長い時間のように感じます。ただ、交通誘導員の夜勤はさまざまな現場のリスクに備えて、2人以上の体制となっているのが特徴です。ゆとりある人員配置となっているため、ほかの仕事よりも休憩時間が多く、実働勤務時間としては5~6時間と短めになることもあります。なお、夜勤のため夏場は日焼けしないのもメリットでしょう。
注意したいこともある
交通誘導員は立ちっぱなしで仕事をするため、慣れないうちは足が疲れてしまうことが考えられます。最初のうちは、体力的にキツさを感じることもあるでしょう。また屋外での仕事で、特に真冬の夜勤は日中と比べて日が差し込まない分、寒いといった季節的な辛さもあります。夜勤ならではの注意点として、日中よりも周りが見えにくいため、より集中して車両や歩行者の動きを確認することが大切です。気を抜くと重大な事故に繋がりかねません。誘導灯を使い、ドライバーや歩行者が暗くてもしっかりと判別できるよう、見えやすい合図を送る必要があります。